『機動戦士 ガンダムSoul』
第1話『失われた日常』
―――あの日から、僕の日常は壊れた...
西暦2050年 '東京’
あの日、気だるい学校の授業を終え
僕...堂本マサキは
小学校からの親友(悪友?)である
アキラとタクミの三人で街に来ていた。
『イグニッション(3Dカラオケ)でも行こうぜ!』
と勢いよくタクミが言う。
『またかよ。』
それに対して、アキラが溜息混じりに答えた。
『今年の春から、高校生になったって言うのに
俺達あんま変わってないよな~』
と僕は、二人の顔を交互に見ながら言った。
『別に無理して変わる必要も無いだろ。
俺達は、俺達なんだから。』
とアキラが微笑んだ。
そんな何気ない会話を三人でしながら
僕達は、人ごみをかき分け
大きな交差点を渡ろうとしていた。
慌しく点滅する信号。
その時、大型トラックが猛スピードで
突っ込んで来た!
吼えるようなブレーキ音。
逃げる間もなく
僕達はトラックに轢かれた...はずだった。
................
......................
気が付いたら、世界は灰色に染まっていた。
人も街も、すべてが灰色になり動かない。
先程までの雑踏が嘘のように静かだ。
『アキラ!タクミ!』
そう叫びながら、僕は、すぐ傍で倒れていた
アキラとタクミの身体を触ってみた。
しかし、二人の身体は、まるで蝋人形のような感触だった。
何が起こったのか僕には解らなくて
夢でも見てるのかと思った。
だが...
ドガッ!!
突然、爆発音が聞こえたかと思うと
何かの破片が飛んできて
僕の額を切り裂いた。
額から流れ落ちる血の匂いと傷の痛みで
やっとわかった。
...これが現実だと言うことが。
上空で、何かが爆発した。
そう直感した僕は、額の傷を押さえながら
灰色の空を、ゆっくりと見上げた。
空中で激しくぶつかり合う二つの影。
戦闘機?いや違う。あれは
『あれは、ガンダム!?』
(後編 に続く)
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